開業初年度こそ残しておきたい5つの数
- mellowlaunch
- 6月19日
- 読了時間: 3分
開業初年度は、夢や希望とともに日々が過ぎていく反面、「このままで大丈夫だろうか?」という不安とも常に隣り合わせです。そんなときに、あなたを支えてくれるのが“数字”です。感覚や気分に左右されず、冷静に状況を把握するためには、客観的な数値を記録することが何よりも大切です。今回は、特に開業初年度に記録しておきたい5つの重要な数字をご紹介します。
1. 「売上」と「利益」は分けて記録する
事業を始めてまず意識するのが「売上」ですが、それだけを見ていると落とし穴にはまってしまうことがあります。たとえば、月に50万円売り上げたとしても、経費が40万円かかっていれば、実際の利益は10万円しか残りません。この「売上」と「利益」を分けて記録することは、健全な経営の第一歩です。売上=手取りではなく、売上-経費=利益。この基本式をしっかり意識し、帳簿をつける・家計簿アプリを活用するなどして、定期的に確認する習慣をつけましょう。
2. 「集客数」と「成約数」のセットで考える
どれだけ人を集められているかだけでなく、実際にサービスを受けてくれた人がどれくらいいるのかも重要な指標です。SNSのフォロワーが増えたり、予約サイトの閲覧数が多かったとしても、予約や購入に至らなければビジネスとしては成立しません。たとえば、ある週に50人がホームページを訪れ、うち5人が予約をしてくれたとします。この場合の成約率は10%。これが毎週記録されていれば、どの投稿やキャンペーンが効果的だったのかが見えてきます。集客→成約という流れをセットで捉えることで、改善ポイントがはっきりしてきます。
3. 「固定費」と「1日あたりの目標金額」を可視化する
月々の家賃・スマホ代・ツールの利用料・消耗品など、事業には思っている以上に固定費がかかります。これらをしっかり把握し、「月にいくら稼げば最低限黒字になるか」を計算してみましょう。たとえば、月の固定費が10万円であれば、25日働くとして1日あたりの目標金額は4,000円。そこに生活費を加味すれば、より具体的な目標金額が見えてきます。目標が明確になることで、気持ちが引き締まり、値付けや時間配分にも納得感を持って取り組めるようになります。
4. 「リピーター率」と「平均利用単価」
意外と見落とされがちですが、「リピーターがどれくらいいるか」「1人あたりどれくらいの売上があるか」も重要な数字です。新規のお客様を集め続けるのは大変なことですが、リピーターが定着すれば、安定した売上が見込めます。また、平均利用単価を知っていれば、売上目標に対して必要な来店数が計算できるようになります。この2つを押さえておくと、「何を改善すれば売上が上がるのか」がより明確になります。
5. 「キャンセル数」と「キャンセル理由」
予約型のビジネスにおいては、キャンセルも見逃せない指標です。特に「なぜキャンセルになったのか?」という理由を記録しておくと、サービス内容や予約導線、タイミングなどの改善ヒントが見えてきます。たとえば、「前日にリマインドがなかったから忘れていた」といった声が多ければ、自動リマインド機能の導入を検討するきっかけになります。キャンセルというネガティブな出来事も、数字として分析すれば前向きな改善材料に変わります。
まとめると
開業初年度は、すべてが初めての連続です。そのなかで、自分の感覚だけに頼っていると、いつの間にか判断がぶれてしまうこともあります。そんなときにこそ、数字は心強い味方です。「売上」「利益」「集客と成約」「固定費」「キャンセル数」など、最初はざっくりで構いません。書き残していくことで、自分のビジネスの“地図”ができていきます。未来の自分を助けるためにも、今日から小さな記録をはじめてみましょう。
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