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個人事業主にこそ ストイックすぎる自分をゆるめる ストア派哲学のおすすめ

  • 執筆者の写真: mellowlaunch
    mellowlaunch
  • 5月2日
  • 読了時間: 3分

はじめに:ストイックとストア派は本当に同じ?

「ストイック」という言葉の語源は古代ギリシャの「ストア派哲学」に由来します。ですが、現代日本で使われる「ストイック(禁欲的・我慢強い)」というニュアンスと、ストア派本来の思想には微妙なズレがあります。ストア派が本当に伝えたかったのは、“ただ我慢する”ことではなく、「理性と自然に従って自分らしく生きる」こと。今回は、頑張りすぎてしまう自分をほんの少しゆるめたい人に向けて、ストア派から学べるやさしいヒントをご紹介します。


❶ 感情を否定するのではなく、“振り回されない”


ストア派哲学では、「怒り」「焦り」「不安」などの感情を完全に消し去るのではなく、それに“支配されないこと”が大切だと説きます。たとえば「不安になること」は自然な反応であって問題ではなく、「不安のまま行動するかどうか」を自分で選べるという考え方です。ストイックすぎる人は、感情を押し込めて我慢しがち。でもストア派は、「湧き上がる感情を否定せず、理性的に向き合う」ことをすすめています。


❷ コントロールできることだけに集中する


ストア派哲学の名言に「自分でコントロールできることと、できないことを見極めよ」というものがあります。仕事の結果、他人の評価、将来の不安――これらは多くが「自分ではどうにもできないこと」です。ストイックな人ほど「なんでも努力で解決しよう」としがちですが、ストア派は「努力すべきことを選ぶ」ことの方が重要だと教えてくれます。気になることをすべて頑張るより、“自分の判断や姿勢”に集中する方が、長くバランスよく続けられます。


❸ 日々の選択に“哲学”を持ち込む


ストア派の特徴は、人生全体だけでなく「今日どう過ごすか」というレベルにまで哲学を適用することです。たとえば「今日は少し疲れているから、体を休める」「一人で静かに考える時間をとる」といった選択にも、“自分にとって理にかなっているか?”という視点を使います。ストイックすぎる人は、「毎日頑張らなきゃ」と思い詰めがちですが、ストア派は「よく生きる」とは“整った判断で暮らすこと”だと教えてくれます。


補足:私自身の経験からも


実は私自身も、某外資系企業で働いていたときに「もっと成果を出さなきゃ」「休むのは甘えかもしれない」と、自分を追い込んでいた時期がありました。早朝から夜遅くまで働く毎日で、常に焦りと競争の中にいて、「がんばる」こと自体が目的になっていた気がします。そのとき初めてストア派の「できることだけに集中する」という言葉に出会い、少しずつ考え方を変えていきました。

“がんばる”ことを否定する必要はありませんが、それが自分のバランスを壊しているなら、一度立ち止まることもまた理性的な選択。ストア派の哲学は、「弱さを許す」哲学ではなく、「自分を壊さずに続けるための強さ」をくれる哲学だと今は感じています。


ストイックすぎる人におすすめしたい小さな習慣


最後に、ストア派の考えを日常に取り入れるためのヒントを3つ紹介します:

  • 毎日の終わりに「今日はどんな選択をしたか」振り返る

  • 不安や怒りが湧いたら、“これはコントロールできる?”と問いかけてみる

  • 「休む」「立ち止まる」も、理性的な判断のひとつと捉える

無理にポジティブになる必要も、自分を否定する必要もありません。静かに“自分を整える”ための哲学として、ストア派を味方につけてみてはいかがでしょうか。


まとめ(ストア派哲学のおすすめ)


現代の「ストイック」は時に“自分を追い込む”方向に働いてしまうことがあります。でも語源であるストア派哲学は、「理性的に、自分らしく、自然に従って生きること」を大切にしていました。感情に振り回されず、できることに集中し、無理のないペースで暮らしていくこと。それこそが、ストイックでありながら、穏やかに続いていく生き方なのかもしれません。

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