LTV(顧客生涯価値)重視
- mellowlaunch
- 6月3日
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LTV(顧客生涯価値)という言葉をご存じでしょうか?この考え方を取り入れるかどうかで、ビジネスの安定性が大きく変わります。特に個人事業主や小規模店舗にとって、LTV重視の視点は“日々の売上に振り回されない経営”を実現するための土台になります。
■LTVとは何か?なぜ注目されているのか
LTV(Life Time Value/顧客生涯価値)とは、「一人の顧客が生涯を通じて、どれくらい自社に利益をもたらしてくれるか」という指標です。
たとえば、1回3000円のサービスを毎月受けてくれるお客様がいたとします。1年間で36000円、5年通ってくれれば18万円以上の価値を持っているということになります。つまりLTVの高いお客様を大切にすることは、長期的に見て経営の安定と成長につながるのです。
今、LTVが注目されている背景には「新規集客のコストが年々上がっている」ことがあります。広告費をかけて集めた新規客が1回きりで離れてしまえば、その投資は回収できません。それよりも、「すでに来てくれているお客様」との関係を深め、長く続けてもらうほうが、結果として利益率の高い経営が可能になるのです。
■LTV(顧客生涯価値を高めるための視点
では、LTVを高めるにはどうしたらいいのでしょうか?
大切なのは、以下の2点です。
継続利用を促すこと
単価を引き上げること(価値を高めること)
この2つを実現するには、「満足度の高い体験」を提供することが前提となります。来店時の対応だけでなく、帰宅後のフォローや次回予約のしやすさなど、全体的な体験を通じて「また行きたい」と思ってもらえるように設計することが大切です。
また、来店頻度が下がってきたお客様に対してLINEで定期的に情報を発信したり、誕生日にクーポンを送るといった取り組みも効果的です。
サービス単価の引き上げについては、無理に価格を上げるのではなく、オプションメニューやトリートメント、コース提案など「体験価値の向上」によって自然と単価が上がる形が理想です。
■小規模事業におけるLTV戦略のポイント
大手企業と違って、予算も人手も限られる小規模事業では、LTV戦略をいかに“無理なく・日常業務に組み込むか”がカギになります。
たとえば、
予約のしやすさ(LINE予約導線の整理)
来店後のLINE配信(次回来店促進)
Google口コミ依頼(信頼構築)
顧客ノートやメモの活用(話題の継続)
こういった地道な工夫が、LTV向上に直結します。
また、LTVを意識すると「売上を伸ばす=新規をたくさん集める」という発想から、「売上を伸ばす=既存のお客様との関係を深める」に発想が変わり、無理な値下げや広告費の浪費を避けることにもつながります。
■まとめると
LTV(顧客生涯価値を重視するということは、「長くお付き合いできるお客様を増やす」ということです。これはビジネスの安定に直結し、少人数・少予算でも持続可能な経営を支えてくれます。
小さなお店こそ、“目の前のお客様を大切にする”という原点に立ち返り、LTVを意識した仕組みを取り入れてみてください。売上に追われる毎日から、少しずつ解放されるはずです。
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